オイシイファームの植物工場の記事が面白かった。
https://www.businessinsider.jp/post-286417
野菜や果物の栽培において蜂が担う役割というのは、それは大きいものなのだろう。
Ｑ１）野菜や果物の栽培において、蜂が果たす役割の重要性について。
蜂は野菜や果物の栽培において、非常に重要な役割を果たします。これは主に受粉に関連しています。蜂は植物から植物へと飛び回りながら、花粉を運びます。この過程で、花粉が他の花の雌しべに運ばれ、受粉が行われます。受粉は、種子や果実の形成に不可欠であり、多くの農作物の生産量や品質に直接影響を与えます。
特に、リンゴ、キュウリ、トマト、アーモンドなどの作物は、蜂の受粉に大きく依存しています。蜂がいないと、これらの作物の受粉が不十分となり、収穫量が大幅に減少する可能性があります。また、蜂による受粉は、果物の形やサイズ、甘さにも影響を与え、市場での価値を高めることができます。
このように、蜂は農業生態系において重要な生物多様性の一部を形成し、食料生産の持続可能性を支えるキープレイヤーとして機能しています。
Ｑ２）蜂が担っているこの役割を、人工的に行おうとしている研究があれば教えてください。
蜂による受粉の代替として、いくつかの研究が進行中です。主なアプローチは以下の通りです。
1. 人工受粉: 農家が直接、ブラシやスポンジなどを使用して花粉を雌しべに塗布する方法です。これは労力がかかるが、特定の環境や小規模な農園で効果的に使用されています。
2. ロボット受粉技術: 自動化されたロボットを使用して花粉を運ぶ技術です。ドローンや小型のロボットが開発されており、これらは花から花へと移動して受粉を助けることができます。例えば、日本では受粉を助けるために特化したドローンが開発されています。
3. 遺伝子工学: 植物を遺伝子操作して自己受粉を可能にする研究も行われています。これにより、外部の受粉者に依存しない作物の開発が目指されています。
これらの技術は、蜂の減少や受粉サービスの不足に対処するための代替手段として注目されていますが、自然の受粉者としての蜂の効率や効果を完全に代替することはまだ困難です。自然受粉がもたらす生態系全体の利益を補完する形で、これらの技術が使われることが期待されています。
Ｑ３）植物工場において蜂を活用しているオイシイファームの技術について。
オイシイファームは、植物工場でのいちご生産において、蜂を活用した自然受粉技術を用いています。この技術は、植物に最適な環境を再現し、雨、空気、熱、光、栄養をコントロールすることで年間を通じて高品質な農作物を安定的に生産することを可能にしています。特に、ハチによる自然受粉を活用することで、世界で初めての安定量産を実現しており、これにより、アメリカの大手高級スーパーマーケット「ホールフーズ」での販売を開始しています (https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000075385.html) (https://sogyotecho.jp/news/20240228oishii/)。
この自然受粉技術の導入は、収穫量の向上だけでなく、果実の品質向上にも寄与しており、3年間で生産性を5倍に増加させることに成功しています (https://diamond.jp/articles/-/339336)。オイシイファームの取り組みは、農業技術と環境調和を組み合わせた持続可能な農業の実現を目指しており、今後もその技術開発と応用が注目されています。
蜂が減少している、というのはよく聞く話で、そう聞くとつい「蜂に頼らずにどうにかならないか」と考えてしまうけれど、生態系というものを考えた時、やはり蜂の減少を食い止める方向で考えるのが健全だよな、と我に返る。
